リハビリメイクの現場から

Vol.06 本人はもちろん、家族も元気にするリハビリメイク

REIKO KAZKI講師 志麻裕子

火事にも病気にも負けない力を!

月に1回、新潟大学歯学部での「リハビリメイク外来」を担当しています。新潟に通うようになって感じるのは、思いやりがあってハートが温かい女性がとても多いということ。今回ご紹介するSさんも、優しいお人柄がそのままお顔に表れているような60代の女性です。

 

火事で家が全焼してしまうという不運に見舞われたSさんは、頬に残ったやけど跡をカバーするためリハビリメイクを習いにいらっしゃいました。
メイクを始める前、「今日はどうしてメイクを?」とお聞きすると、「夫もがんでこの病院に入院しているので、きれいになった顔を見せたいの」とのこと。聞けば、火事の際にメイク道具一式も灰になってしまったそうで、しばらく、メイクをしていなかったといいます。ご自身もがんと闘いながら新たな抗がん剤治療が始まるご主人を、きれいにメイクして励ましたいというSさんに、心をこめてさせていただきました。

 

完成したお顔を鏡に映したSさんは「とってもきれい!主人にみせてくるわね」と、いそいそとご主人の病室へと向かわれたのです

妻の元気な顔は夫を勇気づける!

翌日も再びいらっしゃったSさんに、ご主人の反応についてお聞きしたところ、「若かった頃のお母さんの顔だよ!見違えちゃった。とてもきれいだ!」と大喜びしてくれたそうです。

 

「“これで、頑張れるよ。ありがとう”って、主人にお礼を言われたんですよ」と話すSさんの言葉を聞いて、胸がいっぱいになりました。

 

本人はもちろんのこと、まわりの人まで元気にして、前向きな気持ちにさせるリハビリメイク。
もともと母の死化粧は自分でしたいという想いから始めたリハビリメイクでしたが、こんなにすばらしいメイクに仕事として携われていることに、改めて深く感謝したできごとでした。

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